野球肘(上腕骨内側上顆骨端線離開、離断性骨軟骨炎、肘頭骨端線閉鎖不全)
野球肘とは
成長期にボールの投げすぎによる起きる肘の障害になります。
主に、投球時や投球後に肘が痛くなり、肘を伸ばしたり曲げたりがしにくくなったり、急に動かせなくなることもあります。
原因は、繰り返しボールを投げることによる肘への負荷がかかってしまうことにあります。
原因は他にもあり、筋力や柔軟性が悪かったり、投球フォームが悪いなどもあります。
肘内側型、肘外側型、肘後方型に分類されます。
症状
●肘内側型(上腕骨内側上顆骨端線離開)
内側の靭帯や腱、成長軟骨が引っ張られることによる障害が起こります。
●肘外側型(離断性骨軟骨炎)
外側の骨同士がぶつかって損傷を起こしている骨や軟骨が剥がれたりします。
●肘後方型(肘頭骨端線閉鎖不全)
骨や軟骨が痛むことがあり、後ろ側の障害については、プレー中に人と接触することによるものもあります。
検査
- レントゲン検査
- MRI検査
治療
治療は、投球の中止がもっとも重要です。
痛みを我慢して、投げ続けることで靭帯や軟骨の損傷が著しくなり、場合によっては手術を必要とすることもあります。
野球肘の場合、だいたい保存療法で改善していきます。
症状に応じて、数週間から2ヶ月くらいの投球を禁止し、リハビリを段階を経て行っています。
スポーツ復帰は、主治医と相談しながら決めることになります。
- 装具での固定
- リハビリテーション
- 靭帯や軟骨の損傷が激しい場合は手術
単純性股関節炎
単純性股関節炎とは
はっきりとした原因はなく、子供がかかる関節痛の疾患です。
好発年齢は10歳以下(特に5〜6歳の幼児)です。
急に股から膝関節にかけて痛がり、2〜3週間程度で痛みがなくなります。
ペルテス病と初期症状が似ている為、鑑別が必要です。
化膿性股関節炎、大腿骨頭すべり症などの疾患が隠れている場合がある為、小児整形外科受診が必要です。
症状
検査
- レントゲン
- MRI
- 超音波
治療
- リハビリテーション
- 投薬
先天性股関節脱臼(発育性股関節形成不全)
先天性股関節脱臼(発育性股関節形成不全)とは
股関節が外れてしまう病態です。
誤った育児習慣により関節が外れることが多いです。
先天性股関節脱臼は、長期的に経過観察をしていく必要があります。
症状
検査
- レントゲン
- 超音波
治療
- 装具
- 手術
膝半月板損傷
膝半月板損傷とは
関節の間にあるクッションに傷が入る病態です。
クッションは三日月状で膝の内側と外側にあります。
膝に過度の衝撃が加わることによって発症します。
スポーツ中の切り返し動作、膝を捻ることが主な原因です。
症状
- 膝の曲げ伸ばしが困難になる
- 膝がひっかかる
- ロッキングが生じる
- 激しい痛み など
検査
- レントゲン
- MRI
治療
- リハビリテーション
- 投薬
- 手術(切除術、縫合術)
ジャンパー膝
ジャンパー膝とは
正式病名は膝蓋腱炎(しつがいけんえん)です。
スポーツ障害の一種です。
お皿とスネを繋ぐ靭帯周囲に炎症が発生します。
ジャンプ・走る動作などによる過度の負荷が主原因です。
バスケットボール・バレーボールなどジャンプ動作が多い競技に好発します。
成長期では疼痛部分が似ているオスグットシュラッター病との鑑別が必要です。
症状
階段の昇降やジャンプをした際に膝前方の痛みが出現します。
検査
- レントゲン
- 超音波
- MRI
治療
- リハビリテーション
- 投薬
- 注射