肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)
肩関節周囲炎とは
一般的には四十肩・五十肩と呼ばれます。
肩関節周辺組織の炎症による痛みです。
中年以降の50歳代に多くみられます。
症状
腕を動かした時に肩に突然鋭い痛みを感じます
可動域制限を伴い、衣服の着脱や腕を挙上できなくなります
夜間痛により睡眠障害を伴うことがあります
検査
- レントゲン
- 理学所見
治療
- 運動器リハビリテーション
- 内服(消炎鎮痛剤)、湿布
- 注射(ステロイド、ヒアルロン酸)
- 関節鏡手術(疼痛が長期に改善しない場合)
肩腱板断裂
肩腱板断裂とは
腕を挙上する為の腱がちぎれてしまう病態です。
痛みで眠れないことで受診をする方が多いです。
外傷がきっかけの断裂と自然断裂があります
症状
- 動かした時に痛みによる運動障害
- 疼痛により腕を挙げることが難しくなる
- 肩を動かす力が低下する
検査
- レントゲン
- MRI
- 超音波
治療
- 消炎鎮痛剤(内服)
- ステロイド注射・ヒアルロン酸注射
- リハビリテーション
- 手術療法
ヘバーデン結節
ヘバーデン結節とは
指の第1関節(DIP関節)が腫れたり変形し曲がってしまう疾患で水ぶくれができることがあります。
40代以降の女性に多く見られる症状で、指先をよく使う方に発症しやすいと言われています。
男性も発症しますが、60歳以降の発症が多く女性の方が痛みを強く感じる傾向があるようです。
女性ホルモンの低下と手指不調の関連
40代以降の女性に多い手指の不調は【使いすぎ】や【年齢のせい】が原因と見過ごされていました。
女性ホルモンのエストロゲンは関節の動きを維持し腱を保護する働きがあることが分かってきました。
更年期にエストロゲンの分泌が減少すると関節や腱に炎症が起きやすくなると考えられます。
エストロゲンは40代以降に急激に減少します。
エクオールの期待
エクオールはエストロゲンと構造が非常に似ている為、減少するエストロゲンを補う効果があります。
エクオール10mgを毎日摂取したところ、3ヵ月後に約6割の方で 機能評価改善 及び 疼痛軽減 を認めました。
症状
初期症状は起床時の手指の違和感やこわばりなどが挙げられます。
症状が進行すると疼痛が強くなり指を曲げる動きが制限され強く握ることができなくなります。
第1関節の近くに水ぶくれができることがあります。
これをミューカスシスト(粘液嚢腫)と呼びます。
検査
- レントゲン
治療
- テーピング
- レーザー療法
- 手術
自由診療
- エクオールを含む健康維持食品(サプリメント)がございます
変形性股関節症
変形性股関節症とは
股関節の軟骨や骨がすり減ることで変形が起きる病態です。
年月とともに関節に加齢的変化が出現します。
乳児期の発育性股関節脱臼や臼蓋形成不全があると2次的に発症することがあります。
症状
動作初期に股関節痛が出現し可動域が低下します。
靴下の着脱、正座が難しくなったり、階段やバスの乗り降りなどで手摺りが必要になってきます。
症状が進行すると常に痛みがあり夜間痛を伴います。
検査
- レントゲン
- MRI
治療
- 運動器リハビリテーション
- 投薬(痛み止めなど)
- 手術(骨切り術・人工関節置換術)
変形の進行状態により治療法が異なります
生活指導・薬物療法・リハビリテーションを中心に治療を行います
必ずしも手術というわけではありません(手術適応症例は紹介する場合があります)
変形性膝関節症
変形性膝関節症とは
膝関節の軟骨や骨がすり減ることで変形が起きる病態です。
症状は関節痛と可動域の減少です。
膝に水が溜まっているとの主訴で来院される方もおられます。
症状
初期は立ち上がりや歩き始めに痛みがありますが休めば痛みがとれます。
中期になると正座や階段の昇降が困難になります。
末期になると安静にしていても痛みが引かず、膝が伸びずに軽度屈曲したままの状態になります。
検査
- レントゲン
- MRI
治療
- リハビリテーション
- 投薬
- 注射
- 手術(内視鏡、骨切り術、人工膝関節置換術)