野球肩
野球肩とは
肩を大きく振る繰返し動作で肩関節や周囲の腱・筋肉・骨が損傷するスポーツ障害です。
過度な投球、柔軟性不足、肩関節周囲の筋力不足、不適切なフォームなど様々な原因があります。
痛みの出現のパターンにより損傷部位が異なる為、病名が細分化されます。
症状
●インピンジメント症候群
靭帯などが挟まれて炎症による痛みが肩関節周囲に出現します。
挙上時に70度から120度くらいで疼痛やひっかかりを感じ、挙上困難になります。
野球のほかにテニスなどのラケット競技でもみられます。
●リトルリーグショルダー(上腕骨骨端線離開)
過度の投球動作を繰り返すことによって成長線が傷つき疼痛が肩関節周囲に出現します。
投球時、投球後、肩を捻る動作で疼痛を感じます。
ラケットを使う競技や転倒などの外傷によっても起こることがあります。
●ルーズショルダー(動揺肩、動揺性肩関節症)
肩関節が緩く、一般的な可動範囲以上に関節が動き靭帯などが傷つき肩関節周囲の疼痛が出現します。
肩を使う運動をした時の疼痛、投球時には肩が抜けるように感じることがあります。
バレーボールのサーブやスパイク、やり投げなどでも発症することがあります。
●肩上神経損傷(けんじょうしんけいそんしょう)
投球動作のフォロースルー時に抹消神経が引っ張られる・圧迫されることにより発症します。
肩の後ろの放散痛と肩全体の疲労感の症状があります。
検査
- レントゲン
- MRI
- 超音波
治療
- 保存療法の場合
・リハビリテーション(物理療法、理学療法)
・ヒアルロン酸注射
・ステロイド注射(強い痛みがあるとき) - 保存療法で改善がない場合は手術(主にインピンジメント症候群で肩峰下切除術)
肩関節唇損傷
肩関節唇損傷とは
関節内の軟骨がはがれる病気です。
野球での投球、バレーボールでのスパイク、テニスでのサーブやスマッシュといった、手を頭上へ上げるオーバーヘッド動作を繰り返すことで発症することが多いです。
症状
- 手を挙げた時の痛み
- 引っかかり感
- 夜間痛や動作時痛
- 肩の不安定感、肩が抜ける感じ
- 可動域制限
- 筋力低下
検査
- レントゲン
- MRI
治療
- レントゲン
- MRI